命の大切さを子どもに伝えるって難しいですよね。特に小学校低学年。

今回紹介させていただく絵本「だいじょうぶだよ、ゾウさん」は、そんなかけがえのない命の終わりと向き合ったゾウさんとネズミくんの物語です。
この本は、こんなことを教えてくれます。
- 見送る勇気と送り出す優しさ
- 心が成長するとはどういうことか?
この本を読めば、親子でなかなか話しずらい「死」について子どもと一緒に考え、限りある命の大切さを子どもと学ぶことができます。
\だいじょうぶだよ、ゾウさん/
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命の大切さを子どもに伝える絵本
実は、この絵本は、義母が小学校2年生の娘の誕生日プレゼントに選んでくれた絵本なんです。
義母曰く、どんな絵本を選んだらいいか分からなかったので、店員さんに「小学校低学年の子どもにおすすめの絵本」を聞いたところ、この本を強く薦められたそう。

しかし、当時、小学2年生だった娘の反応はと言うと、「死」=「怖い」だったので、超イマイチ。
一度読んだきり、自分から読みたがることはありませんでした。
それでも、時より手に取りながら、そんな娘も小学6年生に。
今では、この本を手に取る度に、娘と「死」について一緒に考え話をします。
そんな中、娘から衝撃の一言が。
お母さん、ばあばが死んだら、大丈夫じゃないやろ?
これまでずっと、「お母さんが死んだら、怖い」とばかり言っていた娘が、まさかの私のことを思いやれるまでに心が成長していることに気付いたんです。
この本のおかげで、小学生の娘は、限りある命の尊さ、大切さを今なお学び続けています。

人生楽しまないと損。
やりたいことは何でもしよう!!
\だいじょうぶだよ、ゾウさん/
作:ローレンス・ブルギニョン
絵:ウ”ァレリー・ダール
訳:柳田邦男 文溪堂
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心が成長するとはどういうことか
参考までに、この本を訳された柳田邦男さんは、親である私たち大人に、こう問うています。
心が成長するとはどういうことか。
家族の病気や死を通じて、子どもはだいじないのちや死について学び、心を成長させる。
大人たちは、その機会を子どもから奪ってはいないだろうか?
柳田邦男

想像してみてください。だいじな愛するひとがあの世にいってしまうことを。
だれでも、すぐには受け入れられないでしょう。
しかし、月日がすぎていくなかで、ひとはいつしか、つらく悲しい別れでも、それを受け入れられるように心が成長するのです。
幼いネズミくんは年老いたゾウさんに、「いっちゃいやだ」といいます。
しかし、弱ってきたゾウさんを一生懸命ケアするうちに、心が成長して、ゾウさんがゾウの国に渡るつり橋を修理してあげます。そして、「こわがらないで」といって見送るのです。ゾウさんは「だいじょうぶ」といって、渡っていきました。
この物語は、著者が幼いころから死について話してくれた祖母との別れの体験をもとに書いたそうです。いまの時代、家族の病気や死について、子どもは会話の輪の中にいれてもらえないため、一生のなかでとても大事な死について学び、心を成長させる機会を失っています。
この絵本は大人にも子どもにもだいじなことを語りかけていると思います。
柳田邦男
正直、大事な人を失うことは、私自身、大人になった今でも、一番想像したくないことです。
でも、この本は、教えてくれるんです。
「死」が、とても大事だということを。
さらには、「死」を理解することが、「今を生きること」の大切さにつながるということも。

そのくらい、感銘を受けた絵本であり、限りある命を大切にしようと思わせてくれる一冊でした。
「死」について子どもと一緒に考えよう
大切な人の病や死を通して心を成長させるプロセスは、子どもだけでなく大人にも当てはまります。
本当の優しさとは何か?
是非、お子さんと一緒に手に取って、大切な「死」について、語り合ってみてください。
\だいじょうぶだよ、ゾウさん/

当記事が、命の大切さを子どもに伝える絵本探しの参考になりましたら幸いです。
グッドラック!
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